「先生はナンパとかしなそうで安心ですね」
「そうですね。今一つ、する価値も感じませんし。しかしながら、小生も言語を操る職の端くれ。その気になれば手練手管を弄してフィーバーナイトですよ」
「えー、ほんとにござるかぁ?」
「ほんとでござるよぉ?はい、では小生がこれからナンパをするのであなたは帰宅中で特に予定のない女の人をやってください……ごほん。やあやあそこ行くお嬢さん。幸福の壺に興味はございませんか?」
「あっそういうのいいんでー」
「そうですよね、近頃紛い物が増えているからまずは警戒する。わかりますよ。でもご安心を。これはかのアケメネス朝から取り寄せた由緒正しき本物!」
「いやそのアケ……何?由緒とかちょっとよくわかんないんでー」
「由緒がわからずとも効果は身をもって知れる。何と優れた壺でしょう。とうわけで話だけでも聞いていかれては如何です?」
「ストップ」
「はい」
「これ何のロールプレイでした?ねえ?いやスタートからおかしいけど」
「ふむ。小生の予想ではこれからあなたはあれよあれよと連れ込まれた先で身ぐるみを剥がされて路頭に迷う流れなのですが」
「テーマ変わってない?」
「路上で声をかけてくる輩はろくでもない、というテーマでしたよね?」
「違わなくもないけど導入は違ったはずなんだよなあ」